姑の話


 雑記帳というコーナーがあれば、好き勝手な事、書けていいかなあ、と
軽い気持ちで作ったけれど、
いざ書こうとしたって書けるもんじゃあない。
こりゃ、始めから工事中か?と思っている矢先、
昔のノートを整理していたら出てきた代物。
個人的に懐かしいのと、ワラをも掴みたい気持ちも手伝って、
紹介することにします。稚拙な文ですが。

これは、昔々、子供のクラスの母親達で、交換ノートをしていた時の私のページです。
主人の母、つまり、姑の事が書いてありました。
始めのほうは、夫婦の事が書いてあるので、省いて、途中から・・。
10年目の結婚記念日の日の事です。

           ********

( 略 )毎年、この日は○○さん(ダンさん)から花が届くのですが、
今年も例にもれず、綺麗な赤いバラが、ただし、去年より1本多い10本。
「ありがとう」のメッセージも添えられて・・。
それは勿論、嬉しい事なのですが、
今年はもう一人、思いもよらない人から花が届いたのです。

それは・・彼のおかあさん、そう、お姑さんからだったんです。

「おめでとう。これからも○○(息子)のこと、よろしくね。
それから、これからも(私と)仲良くやろうね。
花束ひとつで、あれもこれもじゃ、調子良すぎるかね」のTELも。

私、電話口で、「わあ〜い!嬉しい!ありがとう!!」って
わざと元気な声で騒いでしまって、電話を切ったのですが、
その後、掃除機をかけながら、床にポトポト涙がとまりませんでした。
そして、この10年間の事、ふ〜っと頭をよぎったのです。

母(姑)は地味で真面目で、考え方も古風で、そして苦労性で・・私とは正反対。
子供のためなら、たとえ火の中水の中を、地で行ってる母親の代表選手のような人。
だから、目に入れても痛くない○○さんのお嫁さんは、
必ず、自分で(母が)見つけてやりたい、と思ったそうです。
それが、東京の大学に行っている間にもう・・ショックだったろうと・・今、思います。

で、この10年間、何もなかったと言ったら、ちょっと嘘になります。
のんびりのんびり育って、人間関係も、丸く丸くきた私の生まれて初めての試練・・
と言ったら、チト、オーバーかな?
でも、いろいろあったなあ・・と、改めて思います。

でも、数年前頃からかな、小さな事の積み重ねで
(これを書きはじめると、このノートがなくなってしまうほど
長くなってしまうので、省きますが)
不思議な事に、母の事、だんだん好きになってきたんです。
母は母で、私のどうしようもない欠点を、段々わかって、
そして、○○さんと同じように、私のダメな部分も
あきらめてくれているのだなあと、感じます。(ごめんなさい)

そして、この花束・・。
花を贈る習慣など、決してない姑から、
花を贈られる事の大好きな嫁へ・・・嬉しかった。
正直言って、○○さんからの花束より、何十倍も何百倍も嬉しかった。
(○○さん、ごめん。でも、○○さんに、そう言ったら、とっても嬉しそうにしてくれた)

これから先、きっと今みたいに平穏な事ばかりじゃないと思います。
なんといっても、お姑さんとお嫁さんは微妙な関係らしいから。
もしかしたら、ものすご〜い喧嘩も将来あるかもしれない。
でも、この花をもらったときの、あの感激はしっかり覚えておこうと思います。

そして、私の心の中で、この花を、少しずつ大切に育てて
大きくしていきたいと思います。

      **********

あれから、どの位経ったかなあ・・
母は、今、天国の人。
亡くなった後、母の療養日誌が出てきました。
自分の体温、血圧、体調、お見舞いの品、金額
綺麗な字で克明に書かれた中に
私が、毎日何時に来て、何をしてくれて、どんな物を作ってきてくれたとか
どんな言葉をかけてくれたとか、
同室の人まで○○ちゃん(私)に甘えてるのは変だという、ヤキモチまで・・・・
ビッシリ書いてあって、それは、亡くなる3日前の、
字がヨレヨレで、読めなくなるまで続いてました。
・・・そういう、母でした。
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