新穂高温泉 山の旅舎 中尾平

                17年2月中旬
※再訪記があります→     冬期 ひとり12600円(税込み)
この宿のご主人が私達にこう言った。
「宿とお客様の間にも相性というものがあると思います」
相性・・本当にそうかもしれない。
拘りのある小さな宿なら尚更。
相性が合えば、多少「条件」との温度差があってもさほど気にならなくなってくる。
逆に条件的には好みにピッタリと思う宿でも、何故かシックリこない事も・・これも相性の問題か。

山の旅舎中尾平・・
私達との相性は如何に?
2月の連休直前に急に宿を取ろうったって、それは無理というものだ。
しかも大規模旅館はヤダ、温泉じゃなきゃヤダ、一緒に入れなきゃヤダ、料金が高いのはヤダヤダ〜
こう勝手なご託を並べてれば、マスマスあるわけない。
仮にあっても、そういう宿はとうに満室に決まってる!
と、思ったら・・行きたい地域の、しかも気になっていた宿の「空き室状況」が
なんと!「残りあとわずか」マークになってる。
後から話すが、実はこの宿、ちょっとだけ躊躇する事があって
今まで、かなり気になりながらも保留になっていた。(その事は
「カミさんのオマケ話」でね)


でもコノ時期に空き室・・それは二人に「ここに決めれば?」って誘ってるようなもの。
縁だよね、きっと。と、勝手に解釈して予約することにした。

ダンさんが電話したら、ご主人と思われる人が電話口に出たがとても好印象。

予約の時の対応って大事な「宿の第一印象」でしょ
そこでハナマルがついて、一挙にテンションがあがる。
当日は地元で「かまくらまつり」もやっているそうで、それもまた楽しみ。

いざ、カマクラへ!・・じゃなく、いざ!中尾へ!
予約の時はかろうじて空き室があったが、
当日は全8室の宿は、さすがに満室。

二人はチェックイン2時より少し前に到着。

ちなみに冬期はチェックアウトが11時(通常10時)。
しかも冬期料金で安い。
これは二人にとってかなり嬉しいプラン。

宿の看板には「山の旅舎 中尾平ホテル」とあるが
最近ご主人が「ホテル」の字を屋号から外した。
この宿の設備や雰囲気が
「ホテル」という名とそぐわない部分があるからだという。


宿に到着すると、玄関から上品な感じの女性が迎えに出てくる。
この宿のおかみさんのようだ。
経営しているのは
まだ幼いお子さんのいる若夫婦。
先代から受け継いで宿を営んでいるという。
玄関を入ると全体に木の香漂うような、落着いた広いロビーが広がる。
ロビーというより別荘のリビングと表現したほうがシックリ来るかも。
センスの良い調度品が山小屋風のリビングの雰囲気を一層暖かくしている。
暖かいと言えば、ここではスリッパなど「室内履き」がない。
館内全体にカーペットが敷かれていている上、一階は床暖房。
素足に心地よい暖かさが伝わる。

イワユル土産物コーナーはなく、代わりに品の良いガラス工芸品などが
展示を兼ねて売られていて、インテリアとしても一役かっている。

ここに滞在している間、このリビングにはいつも宿泊客がいて、談笑している光景が目立った。

リビング。
実は最初は2枚の写真だったが、
だっくさんが合成してくれて全体の雰囲気がわかるようにしてくれた。感謝!
リビングのソファに腰掛けて
宿泊ノートに記帳する。
ウエルカムドリンクの煎茶とお菓子が
趣味の良い急須に。
湯の温度も味も申し分ない。
記帳が済むと館内を案内されながら
二階の客室に通される。
階段を上がるとご覧のように長い廊下。
客室が並んでいる。
私達は一番奥の11号室。
案内された部屋は半畳の踏み込みに6畳の和室。
二人用です。
それにロッキングチェア&テーブル、
細長い鏡台を置いた窓側部分。

部屋には小さなテレビと内線電話。温風ヒーター。
ポットとお茶セット。
テレビの傍には注意書きが。
「隣室にご迷惑にならない程度の音量でお願いします」と。
壁が薄いのかも。
トイレ、バス、洗面台、冷蔵庫なし。金庫無し。
じゃあ、トイレや洗面台は?
トイレは一階と二階に清潔で洒落たトイレルームがある。
トイレはウォシュレット。
二階への階段を上がってすぐにあるのが
トイレルームととその向かいの洗面所。
洗面ボールや洗面台もこの宿の雰囲気に合ったもの。
部屋が一番奥で落ち着けた分、
水回りに遠くてちょっと不便を感じたけど。
洗面所に飾られていた薔薇。
薔薇が写っているから鏡はわかるだろうけれど
雪木立が写っているのは、窓。

下の画像。
これも洗面台の正面の窓。
外の雪景色が映えて一枚の絵のようでしょう。
階段を上がって来てこの風景を見る度に
なんだかほぉっとした。
部屋の窓から下のエントランスを見ていると
今日の客の車が一台、また一台と到着する。
それにロビーでも連泊らしい客ともすれ違った。

折角早く来たんだから、あまり人が多くならないうちに
お風呂に入ってしまおう。
この宿を「お気に入り」にいれていた一番の理由は「お風呂」
実は奥飛騨にしては珍しく露天風呂が無いのだが・・
ここは貸切の内湯が4ヶ所ある。
そしていわゆる共同浴場はない。
24時間いつでも自由に入れて
使用中は木札を立てて鍵を掛けて入る。
時間制限も無し。
これが内側から掛ける鍵。
なんかクラシックだけど洒落ている。
貸切風呂の中で一番大きくて人気のある
お風呂の脱衣場。
ここもかなり広くて普通の宿の男女別の内湯と比べても
ひけをとらない。
カメラには全体が写らなくて残念。
アメニティも充実している。

広いのは脱衣場ばかりじゃないよ。
下の3枚の画像は皆、同じ湯舟です。
入った途端「うわ〜!いいねえ」
大きさや窓の開放感がわかるでしょうか。
二面が全部窓なのでこれは露天風呂と変わらない開放感がある。
窓も木枠でそれが何とも言えない風情。
雪景色を見ながら、ビールを飲みながら
時間を忘れて掛け流しの温泉に浸る・・

これだけの大きさと開放感。
それで貸切なんですよ!
しかも自由に入れるって・・他ではあまり知らない。
かなりかなり贅沢な幸福気分。

広い湯船の右側

これは左側・・グルッと硝子窓で開放感があるでしょ。
下の画像はもう一つの貸切(大)風呂。
大きさはあまり変わらないけれど、窓は一面のみ。
ご覧のように景観は上のお風呂より若干劣るが
ここも貸切内湯でこれだけの
開放感や気持ちよさは他ではちょっと・・
湯の花が固まって浮いていて温泉に入っているというムードを盛り上げる。
四つの貸切風呂の残りの二つは
ご覧の小さめのお風呂が二つ。
大きなお風呂にいつでも入れたので
ここには入らなかったが
大きさは二人ならじゅうぶん。
写っていないが上方に窓もある。
お風呂から上がると冷たい麦茶がポットに入って待っている。

お風呂エリアの片隅にはこうした「休憩コーナー」があって
ここでも宿泊客がのんびり談笑している姿を見た。

バスタオルは各部屋にあるが
このコーナーの隅にも予備がタップリ置かれていて
何度入っても不自由しない。
それからダンさんがお風呂で飲んだビール
これは麦茶コーナーの横に冷蔵庫がある。
欲しい人はそこから飲み物を取り出し
置いてあるカードに部屋番号と名前、飲んだものを書いて置く。
完全な自己申告制。
夕食朝食共に一階のダイニングで。
ここも不思議なくらい居心地が良かった。
どんな物が出されたか、興味有るでしょう?
それは食事編で詳しく・・
翌日は11時チェックアウトだから昼食後もノンビリ。
敷きっぱなしの布団の上でゴロゴロして過ごす。
ちなみに「お布団は上げますか?」と朝食時に聞かれるから
畳んで欲しい人も大丈夫。

出発の用意をして駐車場に出ると、ご主人が見送りに出てきてくれる。
「ありがとうございました」と柔らかな笑顔の御主人。
この笑顔、なんか好きなんだよねえ・・と二人で後で噂する。
「だれかに似てないか?」とダンさん。
誰に似てるかは主観的な物なのでここでは伏せておくけど
御主人、クシャミ出ませんでしたか(笑)
でも、誰かに似てるこの顔に会いたくなって来るリピーターがいることは
確かな事のように思う。


不思議な宿だ。
建物も部屋も立派とは言えないし、実際多少の不自由さは感じた。
でも、また行きたいと思う。
あれこれ、いつものように宿の話で盛り上がった二人。
結論は
「今度は平日の空いている時に再訪しよう」
そう、やはり「再訪」という思いが湧いてしまうのだ。
ここは行けば行くだけ居心地が良くなる、また行きたくなる・・
そんな宿のような気がする。
食事編へ
食事を飛ばして「カミさんのオマケ話へ」

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新穂高温泉 山の旅舎 中尾平
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷中尾436-25
0578-9-2568