奥山田温泉 満山荘(本編)

             21年8月中旬
平日@19800円
「いつか思い切って行きたいね」と言っていた宿に
今回、やっと決心して行ってきました。
同じ長野県にある「満山荘」です

県内なのに一体何がそんなに「思い切って」「やっと」なのか?

そんなに「清水の舞台から・・」くらいに高い?
決して安くはないけど、飛び降りるほどじゃない。


実は・・近すぎるのです。

満山荘は我家が普段、フラッとドライブに行く所にあります。

我家が普段、ちょっと立ち寄りで温泉に入るエリアにあります。

あまりに近すぎて「非日常」を楽しむにはちょっと・・

でも、この宿の評判がすこぶるよろしいので、どうも気になる

そこへ、今年に入って
浴室のリニューアル、新浴室の設置があったらしく
ますます評判が高まるばかり。

これはもう行くっきゃないかも。


              奥山田温泉 満山荘

泊まってみて思うこと・・クチコミは間違っていなかった♪

突然ですが・・集会(?)してる牛達
上の画像は山田牧場。
ここが二人の定番のドライブコースのひとつで
うちから一時間のところにあります。

HPの初期にも書いたことのある馴染みの場所。

そして今回の宿「満山荘」が傍に・・そう、本当に近いのです。

手前の牛がなかなか顔や立ち姿(座り姿?)がいいので・・


モデルになってもらった・・

ダンさんが
「お〜い!あまり近づきすぎるなよ」と注意。
さんざん、牛さんにモデルになってもらって・・
チェックインの2時にあと10分ほど。

少し早いけど、行きますか!

れが満山荘・・
写し方が悪いのか・・普通の家を写しちゃったという感じ
宿入口


なんか・・手作りっぽいというか
素朴というか・・

正直言うと

「悪くないけど、
好きな雰囲気だけど・・
コストパフォーマンスとしては・・どうよ?」と

@19800が頭を掠める小市民。

でも、このマイナーな感想も
帰りには完全に吹っ飛んだ。
勿論、いい意味で。
階段の向こうの
暖簾をくぐると・・
こんな感じ。

左側に入口がある。
玄関を入ったのはチェックインタイム2時の10分前。
もういいかな〜と思ったのだけれど
まだ掃除機の音がロビーに響く。

仲居さんが走ってきて
「いらっしゃいませ」という雰囲気は・・ない。

私達が入っていっても慌てた様子もなく
ゆっくり掃除機を止める・・

カミさんが
「すいませ〜ん、ちょっと早かったですね〜」って言うと

否定する事もなく
ノンビリと「そうですね〜」っと来た
(笑)
次は若主人が出てきて、
ロビーの椅子に座ってチェックインの手続き。

彼も
「まだ3時頃までアチコチ掃除してますが〜」
と、なんか悠長に構えている。

2時のチェックインに
お掃除終ってなくて、しかも
こんなにノンビリしてるのが
「如何なものか」という感が何故かゼロなのが
我ながら。可笑しくて・・

しかも
このスローな雰囲気が
この宿に合ってる気がして
気にならないから、凄く不思議。

ロビーから繋がるデッキ。
ノンビリといえば、電話のときに
「蕎麦」はダメよと言ってあったのに
ウエルカムティーが蕎麦茶(-_-;)

ネットのクチコミで「蕎麦茶」が出るのは知っていたし、
さっきからの宿の人が鷹揚(?)な雰囲気なので
これはもしかして・・と聞いてみたら案の定
「そうです、蕎麦茶です」と。

どうやら申し送りがされてなかったみたい。
改めて、若主人に蕎麦アレルギーのことを伝え直した。
若主人、何やらメモメモ(笑)

私達は苦笑するだけだったけど
アレルギー申請には、
もう少し敏感になったほうがいいですね。
と、始めから辛口っぽい書き方になったけど
この時点で結構、この宿を気に入ってしまっている。


ここの「宿の人」の、朴訥で暢気で
無頓着・・というか

接客のプロらしくない・・
でも真面目でちょっと面白い(?)雰囲気が
この宿でのスローライフを
約束してくれたような
そんな気さえしてしまう。
若主人が部屋に案内してくれるときに
帳場を指して言う。

何か用があったら、ここにある鐘を
カーンと鳴らしてくれれば出てきますから」

カミさんが復唱する。「カーン・・とね」
若主人答える。「はい、カーンと・・」

そして更に付け加える。

もしも一度で出てこなかったら
また
カーンと慣らしてください。

真面目な顔で言う「カーン」がなんとも可笑しくて・・
二人が案内された部屋は
二階の奥の「立山」
部屋に入ると目の前の大きな窓から
ポーンと開けた景色が目に飛び込んできて
思わず  「わっ〜♪」

始めから敷いてある布団・・カミさんはここで昼寝の爆睡。多分、初体験です。

ぼ〜っと過ごすゼイタクを知りました。
結構、広い。
多分、12畳〜14畳くらいの所に
6畳分の一段あがった畳。

布団が敷いてある畳部分に窓に向いた
座椅子とテーブル

その向こうの窓辺のエリアには
卵形の籐製の背もたれ椅子が二つあって
そこでもユックリ外の景色を楽しめるようになっている。


窓の外は・・見事!
ぱ〜っと向こうまで抜けて気持ちいい!


曇っていて北アルプスは見えなかったけれど
それでも充分充分、景色を楽しめる

若主人の書

冷蔵庫ならぬ冷温庫


小さな洒落た洗面台

ウォシュレットトイレの灯りが幻想的
部屋の中に電話はない。

若主人が言う。
「何か、用事がありましたら、
下に来て帳場の鐘を鳴らしてください」


カミさんが言う
カーンとね」

若主人、ニヤッと答える
「そうです・・カーン・・とね」


(この「やりとり」だけでも
この宿のポイントが上がったって言ったら変?
でも個人の感想って、そんなものでしょう?)
他の部屋の画像もちょっとだけ。
許可を貰って撮らせてもらったのだけれど、みんなチョットずつ違っててイイ。
今回は珍しく完全平日(金曜でも日曜でもない)の宿泊。

家から一時間で来てしまう距離なので
会社を休んで宿泊するのは少し勿体ない気もした。
でも、この日しか空いてなかったのだ。前日も、この後もその後も、みんな満室・・
そして、かろうじて取れたこの日も
後からわかったのだけれど
満室になっていた。


この人気は
宿泊した今、素直に納得できる。
今まで近すぎるという理由で後回しになっていたけれど
思い切って行って良かったと、本当にそう思う。
お風呂に行く前に作務衣を着て記念撮影。

そう、この窓は浴衣でなくて作務衣です。

実は作務衣より浴衣が好きなカミさんだけれど
ここの作務衣は着心地もデザインもgood!

特に下衣の着心地、気に入って
自分でも作ってみたくなったほど。
お風呂・・特に最近新設したというお風呂は
その素晴らしさ・・圧巻でした。

それは後で「お風呂編」にて。
お風呂に行く途中でこんな部屋があった。
途中も途中、なぜか、新設されたお風呂に行くのに
この画像の右に移っている大きな扉を開けて
渡り廊下に出なければならない。

ちょっと変な感じだけれど
きっとさんざん設計図と睨みあって、
家族で話し合ってこの形になったんだろうな。
その練りに練った「新しいお風呂」のことは、後で書くけれど

最初に「変なの」って思ったこの部屋も
慣れてしまえば、この宿で大切な場所のような気もする。

大旦那さんが長い時間を掛けて収集した
いろいろな思い出の品が無造作に置かれている中で
お風呂から上がった後、ぼんやり寛ぐのも悪くない。
ここは骨董品やチェアのほかに
自由に使えるエスプレッソコーヒーメーカーや
冷蔵庫があって

カミさんは何杯も美味しいコーヒーを飲んだ。
夕食の後、カミさんが風呂上がりに、この空間で寛いでいると
普段着だけれど上品な感じの老婦人が入ってきた。

すぐに宿の人とわかり
「ここの大女将さんですか?」と訪ねると
「はい、ここのオバアチャンです」と静かな笑顔がかえって来た。

大女将さんは、少し離れたチェアに座って
それからどのくらいの時間だろう・・随分長く・・
部屋で待っていたダンさんが心配するくらい
いろいろな話を聞かせていただいた。

昔話、ご家族(ご主人・娘さん・娘さんのご主人・・つまり若主人)のこと
昔の満山荘のこと、新しいお風呂を作ったときのエピソード・・
時には市町村合併の話など(笑)

物静かな大女将さんであったけれど
それだけに言葉の一つ一つ、心を包まれるような感じで
とてもいい穏やかな時間を過ごすことができた。

この宿は
大旦那さんのキャラが有名らしいけれど、
この大女将さんあってのご主人なのでは・・と思う。



そうそう、話している時に一度
その有名な大旦那さんがひょっこりを顔を出した。
多分、なかなか戻ってこない奥さんを探しに来たのかも。

私をチラッと見て大女将さんと話し始めたら
「なんですか!お客様にマトモにご挨拶もしないで」
と、大旦那さんをたしなめた(笑)

そして大旦那さんが去った後
「話し始めたら止まらないのに・・」と苦笑していた。

その大旦那さん
翌日の朝食の終りごろに、「さて〜・・」と突然食事処にやってきて
名物(?)のお喋りをしていたが、夕辺の態度を見る限り
案外シャイなのかもしれない。

食事処の入り口。
いろいろなサイトで載っているお馴染みのものが
実物で見られるのって嬉しい
大女将さんとの話題の中で
この満山荘の評判の高いお料理についても話が弾んだ。

満山荘が家から近いのに泊まりたくなった要因の一つは
料理の評判。
センスも味もかなりの高評価で
我家としては、「食事つき立ち寄り入浴」のプランがあったらなあ・・と思ったくらい。

浴室がリニューアルされた後は食事つきどころか
立ち寄り入浴さえ不可になってしまったけれど。
今思うと
不可になって良かった・・

もしも立ち寄り可だったら
新しいお風呂目当てに
立ち寄りだけして済ませてしまったかもしれない。

そしてきっと、お風呂だけでも大満足して
それ以上の至福の空間を想像すらしないで終ったことだろう。
泊まってよかった


こんな近くに、
同じ長野にこんなにいい宿があった。

垢抜けた良さと素朴な良さ
不思議にひとつになってマッチして
とびきり居心地のいい空間を作っている。

こういう感想を持たせた宿・・他にあったかな。

本当に不思議な宿だ。

御世話になりました〜
翌朝
天気が良かったのでドライブのために
チェックアウトタイムの11時を待たずに10時過ぎに出る。

帳場に夕べの大女将さんが座っている。

「きょうはどちらに?」
「お天気が良くて良かったですね〜」
「またいらしてくださいね」

そんな会話をして玄関を出る・
背後から「ありがとうございました」と大女将さん。

若主人や若女将は多分、朝の用事に追われているのだろう。

外への見送りや
駐車場から車が出て見えなくなるまで手を振って見送られる・・
そういう宿泊記の終り方は気持ちがいいけれど
この宿はそういう事がなかった。少なくても、この時は。
でも
それさえも
「この宿らしいな」だけで納得させられてしまう不思議さ。

ウマくいえないけれど
「満山荘ワールド」が二人の価値観に合っていたんだろうね。

満山荘は満足荘・・きっと誰か先に言ってるね、こんなオヤジギャグ。
それでも言いたくなるよな満足感。
また来るでしょう、きっと。
こんなに感性が合う宿をすぐ近くに見つけられたことは
大きな大きな収穫だった。

その感性のあった温泉や食事に関しては
この後の「温泉編」「食事編」で紹介します。
温泉編はこちら
食事編はこちら
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奥山田温泉 満山荘
長野県上高井郡高山村奥山田3681-343
026-242-2527