北温泉旅館

16年9月上旬
立ち寄り10:00〜16:00(受付)
        一人700円
奧那須にある秘湯「北温泉」
温泉ファンにはとても有名なこの旅館。
二人は何故か昔からよく知っているような錯覚になって
よく調べもせずに訪問した。

でも、今考えると「北温泉」について知ってること(聞いたこと)と言ったらほんの少し。

1.古い建物だということ。
2.プールみたいな露天風呂があること。
3.天狗のオブジェのある内湯があること。
4.宿のご主人が「商売っ気」がないらしいということ(^^;)

あとは白紙の状態での訪問。
二人にしては珍しく
「北温泉」が公式HPを持ってることも帰ってきてから知った始末(笑)
それだけに慌てる場面もあって気分は「ミニ冒険」
でもでも密かな憧れだった「北温泉」
今は訪問できた満足感でいっぱいです。
ナビに従って着いた所は
この先はもう道無しという場所にある駐車場。
どうやらここが北温泉の駐車場のようだ。
周囲を見ても建物らしい物はないから
ここから先は歩くのかな。
それにしても平日だというのに車が多い!
しかもみな県外ナンバー。
さすが北温泉。さすが憧れの温泉。
さて、我々も歩きましょうかね。
えっと・・道案内がある。
約300メートル?なんだ、すぐそこじゃん。

緩やかな坂を下りていくと・・
あった、ありました!北温泉旅館。
噂で聞いた古〜い建物の前には、これも噂できいた有名な「泳ぎの湯」が!
本当に山の中に作ったプールのようだ。隅には子供用だろうか、滑り台まである。
これが掛け流しの温泉だというのだから、たいしたもんだ。
本当はこの温水プール(?)にも入りたかったけど・・断念。
何故かというと、画像をご覧アレ。
遠くて見にくいが3人の水着姿の若者がゴムボートに乗って遊んでいたからだ。
水着は持っていないし、どっちにしても水着で温泉に入るのは苦手。
ま、いいか。目的は「天狗の湯」だものね。

何処にあるか分からないけれど、あちこちに湯小屋が点在しているようにも見える。
そのうちのひとつが「天狗の湯」かな。
プールみたいな露天風呂を横目でチラチラしながら
玄関に向かう。
なんか・・鄙びてるというか、古びてるというか・・
宿に入るという感じじゃないな。
「北温泉」という看板があったかどうかも記憶無し。
でも、噂に聞いていたから別段驚くことも無し。
むしろ、期待通りでワクワク。
玄関に入ると・・今まで明るい所にいたせいか、目が慣れるまで時間がほんの少し。
ロビーというか居間というか・・そこに数人の客がくつろいでいた。
宿の主人らしい人に声を掛けて立ち寄り利用したいというと
右手にある自動販売機で券を買ってくれという。(これが噂の主人か)
ただしお釣りが出ないといわれ両替してもらって購入。
帰るときはその券を渡して帰るんだって。
実はそんなこんなを教えてくれたのは、ご主人じゃなくてそこにいたお客さん達。
ご主人はこの迷路みたいな宿のお風呂の場所も何も説明無し。
やっぱり噂通りかも(^^;)

「まず、外にある温泉を見てこよう」と玄関を後にした。
プールの横にあった「湯小屋」らしきもの。
それがお目当ての「天狗の湯」かも・・と思って
覗いてみたけれど違った。
ここは男女別の内湯。簡単な脱衣場もあって篭が置いてあった。
男湯は先客が。
女湯は誰も入っていないので一枚パチリ。

鄙びていて味も素っ気も無い形だが
お湯は茶色で洗い場など周囲に
その茶色の湯の花がビッシリこびりついていた。

お湯は最高に良さそう!
入りたい気持ちを抑えて、目指すは「天狗の湯」。
どうやら「天狗の湯」は宿の中かも・・という事で再び玄関へ。
さっきの数人のお客さん達が風呂の場所を
「こう行って、アア行って」と親切に教えてくれる。
どうやら女湯(内湯)を教えてくれているようだ。

最後に「天狗の湯」をダンさんに教えてくれながら
冗談っぽく「そこは混浴だから、一緒に入っちゃってもいいけど」と。

そうしたらダンさんたら知ってる癖に
「混浴ですか!じゃあ、一緒に入っちゃいます!」なんて答えながら
廊下を歩き出した。
その人、もしかしたら目を丸くして二人の後ろ姿を見ていたかもしれない。
廊下・・といっても、これがまた凄〜い・・
暗くて狭くて・・しかも歩くたびにギシギシと鳴る。
でも「ウグイス張り」の廊下を連想されても困るよ。
そんな風情のあるもんじゃない。
お相撲さんが歩いたら抜けるんじゃないのって
思わずにはいられない・・そんな年季の入った渡り廊下・・
薄明かりの先に「天狗の湯」と書いた矢印が見えた・・
いよいよ!
二人はここに入るためにワザワザここまで来たんだもんねえ〜。
天狗の湯があると矢印があった廊下を行くと・・
突然、湯船に入った男の人と目があった。
「え?」一瞬どういう事か理解出来なかったが、すぐに判明。

廊下の突き当たりが「浴室」になっていて
扉も廊下とのしきり壁もない!

え?ここが?確かに良く画像で見る大きな天狗が・・
じゃあ、脱衣場は・・あはは(^^;)
後から画像で説明しよう。
ダンさんが「よろしいですか」と先客に声を掛ける。
「どうぞ」と言ってもらえた。
もっとも「ダメです」と言われても困るけど。
それで、とにかく無事に「天狗の湯」へ。
さほど大きくない内湯に
名物の巨大な天狗のお面がいくつか飾ってある。
怖い顔だけれどここは「子宝の湯」だそうで、
さしずめ「天狗様」は「子宝の神様」なのだろう。
周囲の沢山の絵馬には
「早く赤ちゃんを授かりますように」と夫婦連名で書かれていた。
なんだか切なくなった・・願いが叶うといいね。

それにしても・・さすがに人気の温泉。
平日なのに人が絶えない。
廊下を来て覗いては引き返して行く人、入ってくる人。
隣の内湯から外を通って移ってくる人。移って行く人。

さっき、プール(?)で見た若者まで水着のままで入ってきた。
ここはプールじゃないよ〜!
この画像はHPを意識して撮ったもの。
これが、脱衣場です。これだけ・・
ここを最初に見たときは一瞬「ぎょ!」
聞いてないよ〜〜(T_T)

かと言って憧れの温泉を前に
このまま帰るのも・・と思い、半分開き直っていたカミさん。
こういう形の脱衣場は他にも有るけれど
他に人が居ての場面では・・初めて。
今思い出しても、
我ながら「くそ度胸」があったと自画自賛(笑)のカミさん。
でも、deepなのは脱衣場ばかりじゃない。
肝心なお湯も とてもインパクトのある満腹感を感じる温泉。
湯治にはもってこいなんだろうなあ。


この壁の向うは混浴の打たせ湯。
横の硝子のドアから一旦外に出てから行く。
誰もいなくなったら出ようかと思ってはいたが・・
ちっとも人がいなくならない。
来たときよりも多くなる・・
これでは、待っているうちに逆上せてしまう。

で、思い切って出ることに。
この時のカミさんは「くそ度胸」を通り越して
「やけくそ」だった・・

ダンさん「エラク素早く着替えたんでビックリした」と。

そうそう、カミさんが着替えている間
ダンさんは湯船の方を向いて天狗の写真など撮りながら
さりげなくカバー。
もっともカミさんはそれにも気が付かないくらい
「ヤケ」になっていたが・・
「失礼しました」と
まだ湯船に入ってる人達に声を掛けて
「天狗の湯」を後にする。
少し長湯し過ぎたかも〜
でも、良かったねえ、天狗の湯に入れて。
ギシギシ鳴る渡り廊下を
意気揚々と戻るカミさんです。
階段の下の方をそっと見ると・・
部屋が見える・・簡素なテーブルがひとつ。
布団が畳んで部屋の隅に置かれていた。
湯治客用の部屋かな。
階段の手摺りには何枚ものタオルが干されている。

帰って来てから公式HPを見たら
この宿には江戸(安政)時代の建物と
明治、昭和の建物が有るんだそうで
古いほど部屋の料金が安くなっている。

二人がチラッと見た部屋は果たして何時代のものなのだろうか。
この宿には不思議と「古さ」を楽しませる魅力がある。
右画像は最初にロビーでお客さんに教えて貰った
女性専用の「芽の湯」(目の湯)
天狗の湯とは反対方向に階段を
下ったり、上がったりしてたどり着く。

小さな脱衣場に御婦人が一人。
湯から上がったばかりのようで
ピンク色の湯気が肌から匂い立つ。
「今は誰もいないわよ」と
カミさんに声を掛けてくれる。

浴室を覗くと・・ああ!かなりイイ感じ。
目に効くっていうけど、これは気持ちにも効きそう。

入りたいなあ・・
「でも、今じゅうぶん入った来ちゃったんですよ」
言い訳みたいに、その御婦人に言ってから
階段を引き返す。

じゅうぶん入ってきたのが
あの混浴の「天狗の湯」だって
きっと思ってないだろうなあ
カミさん、ふと、そう思う。
他にも別浴の露天風呂などあったようだが
この時点ではリサーチのなかった二人は知るよしも無し。
でも、「北温泉」の「天狗の湯」に入れて大満足。
いつもは画像だけで見ていた温泉に、
自分達が身体を沈めたという嬉しい現実。
まるで大好きな有名人に会えたような・・チョット違う?でもそんな感じ。

商売っ気のない宿の人も、古ぼけた建物も、
親切な常連さん達も
暗くてチョッピリ怖い廊下も、みんなイイ!
北温泉らしさを満喫して、
肌に残った温泉の香りをお土産にして
そろそろ宿を後にしようか。
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