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上諏訪温泉 片倉館
2003年1月中旬
おとな:400円 こども:300円
(入浴休憩600円)
営業時間10:00〜21:00
火曜定休(祝日は営業)
上諏訪温泉「片倉館」こんな名前なので
知らない方は二人が温泉旅館の日帰り入浴に行ったと思うでしょう。
実はここ、上諏訪にある、日帰り入浴施設。つまり「温泉銭湯」なのだ。
それも知る人ぞ知る、かなり有名な温泉。
何が有名って・・そう、これから一緒に行ってみましょう。
先ずは・・ジャーン!これが片倉館です!
初めて見た人はビックリしてくれました?
有名だから初めての人は少ないかもしれませんね。
でも、立派でしょ。これ、「銭湯」なのですよ。
建物だけを利用してあとから銭湯に改造した、とかではなく
初めから「浴場」として建てられたものなのです。
それもなんと昭和3年の事です!

なぜ、こんな立派なお風呂がこの「諏訪」に出現したか
説明するより、この写真の右下に写っている「看板」を見てください。
え?読めない?失礼・・近寄ります。

今度はどうでしょう・・まだ読みにくいですね。
では代読しますね。
(太字等は脚色です)
ご案内
諏訪湖のほとりで明治の初めに製糸業を起こし、シルク・エンペラーとして、
世界に知られる一大コンツェルンを気づき揚げた、片倉家同族が総業50周年の記念事業として、
昭和3年に地域の人々のための温泉保養施設と、
講演会や各種会合ができる会館を併設した「片倉館」を建設しました。
片倉家の当主二代、
片倉兼太郎が欧米視察旅行で学んだこと
それは、地域に対する企業の社会貢献でした。
その中で特に健康福祉施設の充実ぶりに深く心を動かされました
「諏訪にも同様な施設を」と、片倉館建設に取り込みました。
大浴場や休憩室、大広間などの施設。
そして、裏庭には一面に白砂を式、池の傍らには小動物が飼われていました。
建築デザインも当時の日本の最先端を行くもの
日本の最高レベルの文化を諏訪に移植しようとした片倉同族の心が感じられます。


設計者   森山松乃助(1869〜1949)
竣工     昭和3年(1928)10月 着工昭和2年1月
敷地面積  10,496,42平方メートル(3,175.16坪)
建築総面積 2,479.3平方メートル(745坪)
温泉浴場棟 鉄筋コンクリート2階建て延べ面積1,310(397坪)
会館棟    イギリス式洋風建築2階建て木造 総面積1,303・5平方メートル(395坪)
総工費    約80万円
                                            財団法人 片倉館
つまり、片倉家の当主が地域にへの社会貢献で建てた建物だったのですね。
地域の人々・・という所に「製糸工場の女工さん達」も入ります。
どちらかというと、女工さん達のために作った・・という話のが一般的かもしれません。
当時、諏訪湖の反対側の岡谷に製糸工場がたくさんあって、
夕方、仕事が終わる頃、女工さんを乗せた船が諏訪湖を渡って、この温泉に入りにきたそうです。
なんだか、その光景を想像してしまいます。
左の写真は浴場棟の隣に建っている会館棟です。
こちらは木造2階建て。
イギリス式洋風建物という事で
風格のある建物です。
この名物温泉はいつも混んでいるというので、一番乗りを目指して
ふたりは開館前の9時40分頃には立派な入り口の前にいました。
諏訪湖が全面結氷するくらいの所・・さすがに空気も凍るようです。
片倉館の庭にある池の中に噴水があるのですが
水が凍ってオブジェのようです。
水も半端ではなく冷たい!
でも、そんな中でも鴨たちは
平気でノンビリ泳いでいます。
この片倉館の管理人さんが
庭に住んでいる冬鳥達に
餌(食パン)をあげていました。
管理人さんが声を掛けると、
噴水の周りにいた鳥たちが急いで寄ってきます。
ここで、餌をあげたあとは
噴水の所に行って、また餌付け。
会館の鍵を開ける前の、
管理人さんの大事な大事な一仕事なのですね。
さて、管理人さんも中に入っていきました。
10時が近づくといつの間にか、どこからともなく人が玄関前に集まってきました。
別に席を取るってものではないけれど・・なんとなくみんな一列に並んで待っています。
先頭は・・ダンさんとカミさんのふたり。
お風呂に入るのに並んだのは・・初めての体験です。
10時きっかり。立派なドアが開きます。
「おはようございまあす!」我先にと、みんな気が急(せ)いて小走りです。
ちょっと〜!そんなに急がないでよ〜
あまり素早くない上、ブーツのカミさんはちょっと遅れをとります。
玄関を入るとすぐに靴を脱ぐようになっていて、
コインロッカー(お金は戻ります)に靴を預け、それっと浴場に向かいます。
上の写真は、玄関を入ってすぐのエントランス部分。
中に見えるのが料金を払う受付です。
ダンさんカミさんは時間を決めて、別れます。じゃあね!!

男性脱衣場から浴室への入り口

男性脱衣場内部
脱衣場の中にはロッカーがあり、今時珍しい50円。これは戻りません。
え?50円玉なんてあったかな?
でもご安心を。ちゃんと脱衣場内に両替機もありました。
脱衣場、なかなか雰囲気があるでしょう。
この「片倉館」どこもかしこもこんな雰囲気。

浴室は「千人風呂」と名がついています
さすがに千人はオーバーですが、「100人は入れる」との紹介文をよく目にします。
う〜ん、ここは立ち湯ですから、入ろうと思えば入れますが・・
でもかなり広いのは間違いありません。

さっきも言ったように人気の温泉なので人が朝から結構きています。
それで、肝心のお風呂の画像が思うように撮れなかったのがとても残念。
下の画像はダンさんが行ってすぐに撮った貴重な一枚です。
でも、片倉館の浴室を表現するには、とてもじゃないけど物足りない。

明るく広い浴室内。ステンドグラス。彫刻の施された壁
これはもう、実際に行って貰って、その目で確かめて貰うしかないかな。

貴重な一枚ですが浴室の本当の雰囲気は撮れなかった・・
ここは立ち湯です。
立ち湯というのは、深さがあって、立ったまま入る湯のこと。
あとから調べて見たら見たら、ここの千人風呂は幅4m長さ7.5m 深さ1.1mでした。
勿論はいる所は段になっているので、そこに座ることも出来ます。
でも、お薦めの入り方はやっぱり立ち湯。
下に玉砂利が敷き詰めてあって、気持ちいいのです。
透明な単純泉で味はしません。温めでゆっくりできます。
ゆったり歩くと、浮力の多少効いた足裏が刺激されてちょうど「痛きもちいい」です。
この砂利、みんなが持って行ってしまうので時々補充するんですって。
みなさん、幾ら気持ちいいからって、そして旅の記念になるからって
持ち帰ってはいけませんよ

昔、製糸工場の女工さん達もこうして砂利を踏みながら
疲れた身体を休めたのでしょうか。
周りにあるステンドグラスや彫刻をどのような思いで眺めていたのでしょうか。

2階の休憩室に向かう階段にある窓。

休憩室に向かう階段
螺旋状の手摺り

階段を上がると見える休憩室のドア
中は広々しているがかなりの人がいた。
カミさんがゆっくり、でも時間通りに出て行くと
もうダンさんは先に出て、アチコチをカメラで撮っていました。
「待った?」「ううん、今来た所」
でも後で解ったことですがダンさんはお風呂から上がってから、
随分いろいろな写真を撮ってありました。時間があったのね。
折角なので、少しだけ紹介します。
上の写真がその一部。
この館内全体がまるでどこかのお屋敷のようです。
そうそう、ここには休憩室もあり(200円)
そこで休憩しながら何度でもお風呂に入れます。

休憩室も趣のある雰囲気で、人気です。
レトロな建物と、独特なムードの温泉を堪能したふたり。
「片倉館」を後にします。
ふと振り返って思います。
この建物を、遙か昔、製糸工場の女工さん達も
こうやって見上げていたのでしょうか。

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