乗鞍高原 プチホテルアルム
19年12月中旬
週末泊@10650


どうしても温泉に行きたくなる事が・・たまにある。
いや、
温泉に行きたい気持ちは常に有るから
厳密に言えば
「今すぐ」温泉に行きたい、絶対行く!と思うことがたまにある。
その「気持ち」が不意に襲ってきて、片っ端から気になっていた宿の情報を集めた。

そして、宿に向かって走ったのは、そのわずか二日後だった。


            乗鞍高原 プチホテル「アルム」
無事に決まったのはいいけれど
当日の乗鞍の天気は?

なんだか・・怪しげであった。雪かも(~_~;)
愛車のタイヤは、自慢じゃないがツルツルのノーマル。
慌てて出発当日の朝一番に、ダンさんはタイヤ交換。
その間、所在無いカミさんは、フィットネスクラブに
(出かける準備をすればいいものを・・)


そうして出かけた乗鞍高原は案の定この景色。(換えて良かった)
履いたばかりのスタッドレスの試運転にはちょうどいいかも〜

気分は上々。

この分ではもしかして雪見の露天風呂かな・・かな。
何度も通った乗鞍高原だから
初めての宿「アルム」にもなんなく到着。
(と言ってもナビにお世話になったから・・なんだけど)

メインの通りを右折してすぐに目に飛び込んだ建物。
「ちょっと洒落てて好み♪」と思ったら
それが「アルム」だった。
すでに雪がかなり積もっていて一面銀世界。
ブーツを履いてきて良かったと思いながら
車から降りて宿の玄関に向かう。

この宿はレストランもやっているようだ。
(宿を決めた要因のひとつ。
レストランをしているなら食事も美味しいと見た。)


その店と共有の玄関のドア。「準備中」とある。
あれ、開いてるよね?
テラスの窓ガラス越しに犬が顔を出す。
「いらっしゃ〜い!ごめんなさい〜」と元気な声は犬ではない。
ここの女将さん。
「犬に留守番させてたもんで〜」
「さあさぁ!入って。雪の中良くいらっしゃいましたねえ」

エプロン姿のその女将さん。
玄関を入って受付するまでの数分の間に
その人懐こい笑顔と気さくな話し方で、もう私達をリラックスさせてしまった。

初めて会ったのに
もう前から知っているような気にさせる人っているでしょう。
久し振りにそういう女性(ひと)と会った。
この宿はご夫婦で経営していて娘さんが手伝っているらしいが
その娘さんは今日は志賀高原のほうに
スキーインストラクターの講習会に行っていて留守だそう。
「だから今日は二人だけでやってるんですよ〜」
そして次の言葉
お客さんたちだけですから気楽に過ごしてくださいね〜」と。

え〜?私達だけ?

それは余りに意外で思わず二人で顔を見合わせた。
一組しか宿泊客がいない

そういう経験は初めてではない。

でも今回は週末だし、スキー場の近いこの温泉郷
スキー場開きが今日ということもあって
若い人たちが同宿になるかも、と思っていた。
「独占」状態をラッキーと感じるか
「寂しい」と感じるか「落ち着かない」と感じるか。

アルムでの「独占」は
今、振り返っても本当にラッキーとしか言いようが無い。

そんな風に言わせる宿であった。
部屋は二階の真ん中の203号室。

思いの外ユッタリとした作りで
バストイレ付きの床暖房。

この宿は全室にバストイレが付いているのが
やっぱり嬉しい。
浴衣は廊下にあって必要なら自分で。
サイズが何種類かあるのか?
でも、ダンさんが無造作に取った一枚は
普通サイズでもダンさんにも短くないサイズ。

女将さんが寒いから、と半纏を持ってきてくれた。

確かにこの時期に浴衣だけで部屋の外は少し寒い。
二階には客室のほか
広めのロビーがある。

左の画像は客室からロビーの方向を見たところ。
その一角には熱いお湯の入ったポットや
ティーパッグ、急須、湯のみもあって自由に使える。
一角には空の冷蔵庫もあって自由に使える。
ここに飲み物の持ち込みはOKらしい。
いろいろなコーナーが作られていて
ダンさんが寝そべってるのは
テレビ観賞コーナーとでも申しましょうか。
ダンさんはここが気に入ったようです。
カミさんが気に入ったのは
この籐椅子セットのコーナー。

漫画が読めるコーナーもあって
懐かしいコミックなんぞも並んでました。

きょうは二人のほかには
誰もいない、静かな宿だけれど
本格的なスキーシーズンには
このリビングで
若い人の笑い声が弾むのでしょうか。

でも本日は
私達二人が
ゆっくりした時間を独り占め・・二人占め。
楽しみだった温泉は
貸切露天風呂がひとつ。
7部屋しかない宿で、
ボードに希望の入浴時間を
記入するシステムになっているので
折角入ろうと思ったのに誰かが入っていたという
空振りの思いを味わう事も無い。
勿論、きょうは他に客がいないので
ボードを利用することもなく何度でも♪

ただし、この温泉「乗鞍高原温泉」は
湯の温度が低くて加温しないと入れないので
私達が泊まったときは
夜は11時頃まで。
朝は7時頃からとなっていた。


でもこれも女将さんと話のなかで
「それでいいですか」という具合だったので
臨機応変に対応してくれそう。

楽しみな露天風呂〜〜・・・の、はずが・・
実は・
本当に残念だったのだけれど
この時期は寒すぎるからと
外に大きく開放された部分に
こんな風に塩ビの風除けが..

折角の露天風呂が
勿体無いこと、この上ないけれど
何せ寒くなると
半端じゃないので
仕方ないのかな。

私達みたいに
震えながらでもいいから
雪見の露天風呂を満喫したいっていうのは
少数派かもね。
湯舟の大きさも
浴室の広さも申し分なく、木の感触も優しい。

加温はしていても加水無しの掛け流しで
その成分が濃い気がする。

この風呂をとても気に入って長湯したダンさんが
珍しく湯あたり気味になってしまったのも
その濃い泉質ゆえかも知れない。
これで風除けが無くて景色が眺められたら
言う事ないんだけど。
ダンさんが「風除けが無くなった頃
また来る楽しみがあるね」と。
早くもダンさん、この宿にじゅうぶんな合格点をつけている。
宿泊料一万円を考えると
コストパフォーマンスが高い!

「部屋良し、人良し、お風呂良し」
あとは、肝心な食事だね。
これで食事が美味しかったら、凄いよ、
とも。

その食事.・・実に美味しかった♪いぇ〜〜い(^_-)-☆
食事は一階のレストランで7時から。

二人のために一番奥の落ち着いたコーナーに
テーブルセッティングしてくれていた。

寒いでしょう?温泉にユックリ入れましたか?

かいがいしく世話をしてくれながら、
人をひきつける優しい雰囲気で気さくに話す。

私達はこの時点で女将さんの魔法ですっかり寛いでいた。
一組だけの客・・という窮屈さは微塵も感じさせない。
お!見てみ。BOSEのスピーカーだよ♪

ダンさんが天井を指差して。
生ビールで乾杯して始まった夕食は
期待通り、いえ、期待以上に
二人を満足させてくれた。

コンソメ野菜スープ

自家製漬物

サラダ
どの品も丁寧なつくりで
一口食べて顔を見合わせて
「美味しいね」と目で合図。

レストランもやってるこの宿にして大正解。
これはこの宿の名物「岩魚のパイ包み」
骨を抜いた岩魚がチーズなどと一緒に
パイ皮に包まれている。
絶品!
「本当は岩魚は塩焼きが一番だけど」と女将さん。

でもそれはどこでも食べられるし。
このオリジナルは真似したい洒落た美味しさ。
ビールの後、赤ワインを注文した。
「室温がいいですか?
少し冷えたのもありますけれど」と聞かれて
ちょっと嬉しくなった。
赤ワインは室温が決まりだけれど
冷えたのが好きという人もいる。

こういう常識に縛られない小さな心配りがいいな。。

心配りといえば
途中でお水を持ってきてくれた。
ファンヒーターをすぐ傍まで持ってきてくれていたので
「乾燥して咽が渇くでしょうから」と。

小さな心遣いが嬉しくて食事がますます美味しかった。

赤カブ漬物

ビーフシチュー♪
勿論暖かい御飯も一緒に。
一品一品に美味しいと舌鼓を打つと
女将さんが
「この野菜は実家の・・」とか
「おばあちゃんが・・」とか嬉しそうに話す。

そう、食材の多くを家族で作っているようだ。
だからこんなに優しい美味しさなのかもしれない。

花豆プリン
どれもこれも満足度の高い食事の後の
デザートは何種類からか選べる。

今日は選べる種類が少なくて・・と言いながら
「花豆のプリン」
「紅茶シフォンケーキ」
「バニラアイスクリーム」から。

シフォンケーキ
ダンさんはシフォンケーキ、
カミさんは花豆プリンを。

シフォンケーキはおなじみだけれど
花豆プリンは珍しいでしょう?

これがシットリとした口当たりでハマった。
どちらも甘さ控えめで美味〜
いつもなら
レストランで客が私達だけ、などというのは
考えるだけで落ち着かない。

でも、ここでは味や雰囲気だけでなく
なんと言っても、女将さんとの楽しい、
でも押し付けがましくない会話が
絶妙なスパイスになって
最後のコーヒーまで素敵なディナーとなる。

女将さん、本当に美味しかったです。
そして楽しかったです。
ありがとう。
翌朝は昨日から降っていた雪が積もって車もこんな状態。
私達がノンビリ温泉に入っている間
女将さんやご主人は雪かきに追われていた。
雪かき・・なんて甘いものじゃないね。
除雪車も動員していたのだから。

大変だなあと思うけれど
ここはスキー場のあるところ。
これで全面滑走になるのだから、いいことなのだよね。
朝食もシンプルながら
手作りのパンやジャム
畑で取れたキャベツやリンゴと
これまた暖かさイッパイの食事。

コーヒーもパンもお代わりが出来る。
お腹がイッパイなのに
美味しくて思わずいただいてしまった。
あっという間にチェックアウトの時間。
「(一組だけで)寂しい思いをさせちゃって・・」と女将さん

いいえ、最初はそう思ったけれど
すっかり寛いでしまいました。

うまく表現できないけれど
二人がどんな宿が好きなのか、改めて再認識できた時間でした

外はこんなに雪が降っているけれど
心底 暖かい気分にさせてくれた宿だったね。

この次は露天風呂のリベンジで来ますね。
そう言って宿を後にした。
オマケ

娘さんが書いたお客さんのイラスト。

これも娘さんの作品かな
なんか可愛いでしょ
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